~2026年6月26日(金) 「サー・ドナルド・ラニクルズ指揮 ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団」~
亀井聖矢(ピアノ)
スペシャルインタビュー
ーサー・ドナルド・ラニクルズ&ドレスデン・フィルとの日本ツアーにむけてー
亀井聖矢が、サー・ドナルド・ラニクルズ率いるドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団と、「ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番」で共演します。
留学生活から今回のツアーへの意気込みまで、音楽ジャーナリストの中村真人氏に取材いただきました。

ピアノ
亀井聖矢
Masaya Kamei
2022年、ロン=ティボー国際音楽コンクールにて第1位を受賞。併せて「聴衆賞」「評論家賞」の2つの特別賞を受賞。2025年、エリザベート王妃国際コンクールにて第5位を受賞。2019年、第88回日本音楽コンクールピアノ部門第1位、及び聴衆賞受賞。同年、第43回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、及び聴衆賞受賞。2023年には、文化庁長官表彰、出光音楽賞を受賞。ラ・ロック=ダンテロン国際ピアノ・フェスティバル、ヴィリニュス・ピアノフェスティバル、リール・ピアノフェスティバルなどの音楽祭に出演。2024年の日本ツアーでは全16公演で約2万人を動員した。これまでに、ワルシャワフィル、ブダペスト響、N響、読響など国内外のオーケストラと多数共演。2022年の1stフルアルバム「VIRTUOZO」は、「レコード芸術」誌にて特選盤に選出。「情熱大陸」「題名のない音楽会」などメディア出演も多く、今もっとも勢いのあるピアニストとして注目されている。
取材・文・写真:中村真人 協力:ジャパン・アーツ
共演できるのが今から待ち遠しいです

ー今日はハンブルクでお会いする機会をいただいたので、亀井さんのドイツでの生活や活動についても伺えたらと思います。そもそも、なぜ留学先にドイツを選ばれたのでしょうか?
亀井:カールスルーエ音楽大学の教授で、世界的に活躍されているピアニスト、児玉桃先生に師事したかったからです。レッスンでは一音一音へのこだわりが凄く、それまで「なんとなく」で弾いていた部分に対して、どういう意図を持って音を作っていくべきか、様々な視点からアプローチしてくださいます。自分の音を確立させていくための考え方が非常にプロフェッショナルで、日々吸収することばかりです。
ーカールスルーエにはいつからお住まいですか?
亀井:2023年秋からです。移住した直後は、その前から決まっていた日本でのコンサートもたくさんあって、2週間おきに日本とドイツを往復するような忙しい日々でした。最近ドイツの生活がようやく落ち着いて、じっくり新しいレパートリーを増やしたり、準備に時間をかけたりできるようになってきました。
ーこの6月、ドナルド・ラニクルズ指揮ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の日本公演で、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番《皇帝》を弾かれます。その直前にドレスデンの定期公演でも共演されますが、これは亀井さんのドイツでの協奏曲デビューになりますか?
亀井:はい。本場ドイツで、しかも王道のレパートリーであるベートーヴェンの《皇帝》を弾くことにはプレッシャーもありますが、とても楽しみです。
首席指揮者のラニクルズさんとは、本拠地の文化宮殿ですでに一度お会いし、ソロを何曲か聴いていただきました。私の解釈を尊重しながら一緒に音楽を作ろうとしてくださっているのを感じましたね。人間的にも温かみがあり、ドレスデン・フィルの重厚な響きの中で共演できるのが今から待ち遠しいです。
亀井:ピアノという楽器の発展とともに、この楽器で何ができるかを常に革新し続けたのが、ベートーヴェンという作曲家だと思います。中でも《皇帝》は構築美が素晴らしく、第2楽章の美しさやオーケストラとの対比など、ピアノという楽器の魅力が詰まった作品です。いつか後期のソナタ、特に第31番(作品110)や第32番(作品111)など、より内面的な世界にも深く向き合ってみたいですね。
自分らしい音楽の道を歩んでいきたいです

ー亀井さんが目標にしているピアニストは?
亀井:マルタ・アルゲリッチさんはやはり特別です。あんなに自由で自然なのに、聴き手を惹きつけて離さない説得力がある。どういう次元であのような演奏が成立しているのか......。本当に尊敬します。先日もパリで彼女のコンサートを聴きに行きましたが、80代とは思えないエネルギーに圧倒されました。
ー音楽を離れている時、好きな過ごし方はありますか?
亀井:ひとつは料理ですね。ドイツに住んでいるとやはり日本食が恋しくなるので、アジアスーパーで食材を買ってきて、親子丼やトンカツ、焼きうどんなどを作っています。外食は高いですし、自分で作るのが一番落ち着きますね。あと、相変わらず「謎解き」も大好きです。脱出ゲームに行ったり、自分で謎を作ってネットに公開したりもしています。謎を解いた時のひらめきや、自分が作ったもので誰かが楽しんでくれる感覚は、音楽に通じるものがあるかもしれません。
ー今後の目標についてお聞かせください。
亀井:現代はさまざまな娯楽にあふれていますが、人間が本質的に美しいと感じるものが宿っているのが音楽という芸術だと思います。昨年の(5位入賞を果たした)エリザベート王妃国際音楽コンクールをもって、数字で評価されるコンクールの世界からは一区切りをつけ、これからは一歩ずつ、自分らしい音楽の道を歩んでいきたいです。聴いてくださる方に何かプラスの感情を届けられるよう、ドレスデン・フィルとの公演も全力で臨みたいと思います。
亀井聖矢さん メッセージ
取材・文・写真:中村真人(なかむらまさと)
フリーライター・音楽ジャーナリスト。神奈川県横須賀市生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。著書に『ベルリンガイドブック』(地球の歩き方)、『明子のピアノ』(岩波ブックレット)、監修を務めた『おとうさんのポストカード』(講談社)など。
サー・ドナルド・ラニクルズ指揮 ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
ピアノ:亀井聖矢
2026年6月26日(金曜)19:00開演
文京シビックホール 大ホール
出演
指揮/サー・ドナルド・ラニクルズ
ピアノ/亀井聖矢
管弦楽/ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
曲目
ウェーバー/歌劇「オベロン」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 Op.73「皇帝」
ブラームス/交響曲第4番 ホ短調 Op.98 ★
【★マーク】
試聴できます(2026年7月まで/試聴音源の演奏家・楽器編成は演奏会のものと異なる場合もございます。)
料金
【全席指定・税込】
SS席 18,500円
S席 16,500円
A席 14,500円
B席 12,500円
C席 10,500円【完売】
D席 8,500円【完売】
学生割引あり
S席8,250円、A席7,250円、B席6,250円にて販売。
※学生割引はシビックチケットのみ(窓口・電話予約)での取扱いとなります。
※学生割引は、JR各社の学生割引定期券を利用できる学生の方に限ります。
※ご入場時に必ず学生証を提示ください。
提示が無い場合は、当日受付にて通常価格との差額をお支払いただきます。
お問い合わせ
シビックチケット 03-5803-1111(10時~19時/土・日・祝休日も受付。ただし、5/17(日)は休業。)
