特集 ~ピタゴラスイッチなどでおなじみの4人組音楽グループ~栗コーダーカルテット 結成20周年記念インタビュー

栗コーダーカルテット

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栗原正己、川口義之、近藤研二、関島岳郎

 それぞれに作編曲家そして演奏家の顔を持つ4人が、何故かリコーダーを携えて結成。栗原作曲の「ピタゴラスイッチ」、近藤作曲の「つみきのいえ」(第81回アカデミー賞短編アニメーション賞受賞)など、映像を含む関連作品も多い。2005年にカバーしたスター・ウォーズ「帝国のマーチ」のヒット以降、ウクレレや身近な楽器を使った脱力系バンドという側面がクローズアップされ、数多くのメディアで取り上げられる。近年は全国のコンサートホールなどで年間100本を超える公演を行う。2012年、ユニバーサル・ピクチャーズ創立100周年を記念したオフィシャルカバーアルバム「ウクレレ栗コーダー 2」、2013年、唱歌・童謡を温かく、かつシンプルにアレンジした「あの歌この歌」をリリース。2011年、2012年のヨーロッパツアーに続いて、2013年にはタイ、ベトナム、ラオス、ミャンマー4ヶ国6都市のアジアツアー敢行、今年7月には結成20周年コンサートを渋谷公会堂にて開催し好評を博す。
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まさかこんな男4人組とは思わないみたいですね

——栗コーダーカルテットの音楽についてお聞かせください。

関島:リコーダーやピアニカ、ウクレレなどの親しみやすい楽器を使ったインストゥルメンタルミュージック(歌のない音楽)をしているバンドです。リラックス系、ほっこり系、世間では脱力系なんて言われることも(笑)。

川口:結成当初は、“古今東西の良い曲”をやろうと言っていました。だから演奏する曲は、オリジナルもあればカバーもあります。
たとえば、小組曲「ピタゴラスイッチ」なんかは、僕たちのオリジナルですが、多くの皆さんが耳にしたことがあるのではないでしょうか。カバー曲では、どう聴いても怖くない「帝国のマーチ~ダース・ベイダーのテーマ~」とか。

栗原:テレビやラジオなどで、僕たちの音楽はよく流れています。だから、僕たちのことを知らなくても、曲だけは知っているという人は多いですね。

川口:音楽だけを先に知っている場合だと、まさかこんな妙齢?の男4人組とは思わないみたいですね(笑)。

突如おとずれた笛ブーム

——今年で結成20周年を迎えるとのことですが、結成のきっかけは?

近藤:それぞれが、ポップスやロックのバンドメンバーとして活動をしていました。僕は、以前、男女のポップスユニットを組んでいて、そこに3人が演奏のサポートで入ってくれたのが出会いですね。

川口:でも、その時はリコーダーではなく、それぞれ違う楽器を演奏していたんですよ。でも、そうこうしているうちに栗原にブームが来たんだよね?

栗原:そう、突如、笛が自分のなかでブームになりまして(笑)。スタジオに持ち込んだりしていました。

近藤:ちょうど、その頃「これは笛だけでやってみたら面白いんじゃないかな?」という曲があって、やってみたらなかなか良かったんだよね。

関島:そんな時に、あるライブの打ち上げで、『たま』の知久(ちく)君と一緒になって、「知久君の歌の伴奏をリコーダーでやったらおもしろいよね?」と盛り上がり、この4人で栗コーダーカルテットとして、知久君のライブに参加しました。それが、今から20年前の7月15日だったんですね。リハーサルのときから4人でリコーダーを合わせるのが新鮮で、その1か月後には自分たちのライブをしていましたね。

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“栗コーダー婚”がいままでに2組も

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——コンサートにはどのような方がいらっしゃいますか?

栗原:昔は20代の女性が多かったんですけど、今は0歳から80歳にまで広がって、中には3世代でお越しになる方もいらっしゃいます。

関島:去年リリースの童謡と唱歌を集めた「あの歌この歌」というアルバムは、シニアの方にも評判がいいんですよね。

川口:サイン会とかで見ると、家族で来てくれる人がたくさんいるのがわかりますね。

近藤:あと、「1人で来ても楽しめる」とよく言われます。お客さん同士で仲良くなって帰っていくこともあるみたいですよ。僕たちのコンサートで知り合って結婚した“栗コーダー婚”が知っているだけでも2組います(笑)。

あたふたしながら演奏してるのも見どころ

——コンサートの雰囲気はどのような感じですか?

関島:コンサートに来たことがない人も、普段着で溶け込める感じですかね。

栗原:こうしなくちゃいけないということがないので、気楽に思い思いに過ごしてほしいです。
それぞれがいろいろな楽器を持ちかえて、あたふたしながら演奏しているので、それも見どころですね。あと、文京シビックホールは広さもちょうどよくて、舞台から客席を見渡しやすいので演奏していてもお客さんとのコミュニケーションもとりやすいです。

——今回、昼の部は0歳から入場できる親子向けですが、——これまで親子向けコンサートはどのような雰囲気ですか?

栗原:開演前は、なかなかの騒がしさですが(笑)、演奏が始まるとスッと静かになります。「子どもを初めてコンサートに連れてきました!」というお母さんも多いですね。

川口:「0歳児ですが楽しんでいました!」といった感想もよくいただきますね。

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関島:音楽として楽しんでいるかどうかは別として、波形として捉えていて、気持ちが良くなっている可能性は十分にあると思います。

栗原:リコーダーは最も角がない波形だと言われています。つまり、それだけ気分よく聞ける。
僕たちもアルバムの制作中に、全員寝ていたことがあります(笑)。

川口:作業が進まないんだよね(笑)。

全員:あるある(笑)。

文京シビックホールの良さを知らないのはもったいない!

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——読者へのメッセージをお願いいたします。

近藤:バラエティ番組にチャンネルを合わせるくらいの気軽な気持ちで、気負うことなくいらしてください。

関島:今回は昼と夜の2回公演なので、お子さんが多い昼の公演では小組曲「ピタゴラスイッチ」を演奏する予定です。オープニング、ピタゴラ装置BGM、スーの登場のテーマとかね。夜は「帝国のマーチ~ダース・ベイダーのテーマ~」や唱歌童謡や映画音楽を集めたアルバムからも選曲します。全曲オススメですので是非!

川口:普段から音楽に慣れ親しんでいる人たちでも、僕たちのコンサートに来ると、あらためて「音楽っていいな」って思ってくださるようです。「音を楽しむ」という、まさに「音楽」の原点に立ち返ることができるとの感想をいただくことが多いので、ぜひ足をお運びいただき、音を楽しんでください。

栗原:皆さんがお住まいの地域には、文京シビックホールという素晴らしいホールがあるのだから、その良さを知らずにいるのはもったいない!文京シビックホールを未体験の方、栗コーダーカルテットを未体験の方、いや両方を体験済みの方も含めて、皆さんとお会いできるのを楽しみにしています!

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栗コーダーカルテット@Bunkyo Civic Hall 2014【ワクワク昼の親子の部】/【秋の夜長のオトナの部】2014年10月25日(土) 文京シビックホール 小ホール

シビックホール メンバーズ Web

公演情報

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