栗コーダーカルテット インタビュー

栗コーダーカルテット

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 それぞれに作編曲家そして演奏家の顔を持つ四人が、何故かリコーダーを携えて1994年7月にお気楽に活動を開始。来年には結成20周年を迎える。栗原作曲の「ピタゴラスイッチ」、近藤作曲の「つみきのいえ」(2009年度アカデミー賞受賞)、関島とUAの共作、みんなのうた「PoPo Loouise」など、映像を含む関連作品も多い。2005年にカバーしたスター・ウォーズ「帝国のマーチ」のヒット以降、ウクレレや身近な楽器を使った脱力系バンドという側面がクローズアップされ、メディアで取り上げられることもしばしば。近年は全国のコンサートホールなどで年間100本を越える公演を行う。過去の共演アーティストは、春風亭昇太、あがた森魚、谷山浩子、吉澤実、THE SUZUKI(鈴木慶一+博文)、竹中直人、原マスミ、UA、湯川潮音、たま、渋さ知らズオーケストラ、相対性理論など幅広い分野に渡る。 2012年、ユニバーサル・ピクチャーズ創立100周年を記念したオフィシャルカバーアルバム「ウクレレ栗コーダー 2」をリリース。2011年、2012年にはヨーロッパツアーを敢行。2013年11月にはタイ、ベトナム、ラオス3ヶ国5都市のアジアツアーを予定している。

 栗コーダーカルテットといえば、個性派メンバー4人が奏でるほのぼの脱力系なリコーダーの音色になんだか癒されてしまう不思議なバンド。
文京シビックホールにも度々登場している彼らが、今年皆さまにお贈りするのは、定番化しつつある人気の公演「栗コーダーのクリスマス」。クリスマスのスタンダード曲やオリジナル曲を、リコーダーをはじめとした様々な楽器で演奏します。 栗コーダーの皆さん、今年はどんなコンサートになりそうですか?

次はすごく良いと思いますよ!

--文京シビックホールでの公演も今回で5回目ですね。

一同:おおーっ(拍手)

近藤:すごい!毎年同じホールに呼んでもらえるなんて、なんて贅沢な!

川口:さすが、最初緊張しただけのことはある(笑)。

近藤:初回はガチガチだったね。

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栗原:2回目、3回目と、だんだん力の抜き方を覚えてきて、ようやく落ち着いた演奏が出来るようになりました。
次あたりは、すごく良いと思いますよ!

近藤:ここ何年かでライブの本数が急激に増えたので経験値の積み重ねも大きいですよね。

川口:それぞれのホールの印象や感触の違いをだんだん楽しめるようになってきたね。

栗原:そうなんだよ、ようやくね!どちらかというと会場に呑まれるだけだったので(笑)。

僕らの本気を感じてもらえるコンサート

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--なかでも「クリスマスコンサート」は今回で3回目となりますが皆さんにとって、どんな存在ですか?

栗原:プログラムのベーシックな流れはある程度決まっていて、その中にときどき違う曲を入れたりしているんですけど、毎回そのプログラムをやることで定点観測のような意味合いもあって、そこが面白いですね。

関島:あとは、お客さんにとって「変わらずにここにあって良かった」っていうもの、あるじゃないですか?例えば・・・何だろうなあ。

川口:崎陽軒のシウマイとか?

関島:崎陽軒のシウマイ!? いいねえ、それだ。 ああ、ここにあった。昔から変わってないっていう、そういうものをなんとなく目指しているんじゃないかな。

栗原:たいていの日本人にとってクリスマスは、教会に行くでもなし、街ではしゃぐでもなし、程々のクリスマスの過ごし方というのが見つからないような気がするんですよ。そんなときに僕らのコンサートは、家族でも、お友達同士でも、夫婦でも、恋人同士でも大丈夫だし、三世代でも、一人でも、色んな人が来て、それぞれの楽しみ方が出来るんじゃないかと思ってやっています。

川口:クリスマスのプログラムは普段とは完全に分けていて、一曲たりとも一緒じゃないんです。

栗原:実は結構大変なんだよね!毎年大変だなと思いながらやっています。

関島:そこはある意味、僕らの本気を感じてもらえるんじゃないかなと思います。

近藤:脱力じゃないんですか・・・。

一同:(笑い)

クリスマスの凛とした風が吹く

——クリスマスコンサートの聴きどころはどんなところですか?

川口:普段のコンサートでもそうなんですが、頭から終わりまでの構成を20年近くかけて丁寧に作ってきたところもあり、お客さんが自然に楽しく帰ってもらえる進行を作ることが出来ているんじゃないかと思っていますので、そこですかね。

近藤:最後には、お客さんが「鈴」で参加するコーナーもありますよね?

栗原:よかったら「鈴」をお持ち下さい。

関島:4ヶ月後ですけど忘れなかったらぜひ持ってきて頂けたら。あと、今回は「帝国のマーチ」も「ピタゴラスイッチ」もやりませんが、その代わりにペダルスチールギターの駒沢裕城さんが今年もゲストに来てくれますので、音楽的にはかなり充実したコンサートになるのではないかと。

駒沢裕城さんが入ると普段とどのように変わるのですか?

川口:浮かれた我々に喝を入れてもらえる・・・(笑)。

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近藤:そして、魔法が掛かりますね。

栗原:駒沢さんは次元が違う音を出してくれるので、僕らも駒沢さんにうまく乗っかって、心のチューニングをしながら演奏するような、そんな気持ちもありますね。

川口:自分がうまくなったような気持ちになるね。駒沢さんと一緒に演奏すると。

栗原:言葉ではうまく説明できないんですけど、一般的に言うペダルスチールギターの音とは一線を画すというか。

関島:ペダルスチールギターは、ハワイとか、アメリカ南部とか、暖かい地域の音楽で使われる楽器ですけど、駒沢さんが操るとクリスマスの凛とした風がヒューっと一筋吹いてくれる。

栗原:そう、ある時は暖炉の炎だったりね。そんな感じなんですよ。

--それでは最後に、皆さんの好きなクリスマスソングを教えてください。

栗原:クリスマスの楽曲はほとんど全部好きなんです。でも、一曲選べと言われたら、アンダーソン作曲の「そりすべり」ですね。冬に子供が遊んでいる楽しさとかそういう物を全て表していて、すばらしいですね。

近藤:僕は賛美歌は基本的に全部好きなんですけど・・・(悩)。一曲を選ぶことで他の曲を選んでいないように聞こえてしまうのが・・・(悩)。

栗原:そうなんだよ!

川口:それはその通りだ。

近藤:栗コーダーで演奏している中では「ベツレヘムの小さな街」とか、「ベツレヘム」がタイトルについている曲が他にも何曲かあって「リトル・ロード・トゥ・ベツレヘム」も好きですね。あとは「天には栄え」。

関島:僕は、クリスマスになるとバッハの曲が聴きたくなります。「カンタータ」、「マタイ受難曲」、「オルゲルビュッヒライン」とか。自分たちのレパートリーの中ではトラッドっぽいクリスマス曲を特にお勧めしたいですね。「三人の王の行進」とか「三艘の舟を見た」とか。

川口:僕はフィル・スペクターや、モータウンのクリスマスアルバムが好きなんですけど、特にダーレンラブの「クリスマス(ベイビー・プリーズ・カム・ホーム)」が好きですね。
僕らの曲の中では、クリスマス以外でも演奏していますが、関島さん作曲の「くつやのマルチン」が好きですね。これはすばらしいと思います。まあ、お互いに褒め合って高めていこうというところもあります(笑)。

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終始、和やかな雰囲気で笑いが絶えなかった今回のインタビュー。栗コーダーカルテットの皆さま。楽しいお話ありがとうございました。

そしてさらに!!栗コーダーカルテットから特別に動画のメッセージをいただきました。
スペシャル・メールマガジンの読者限定公開!ぜひぜひご覧ください。

栗コーダーカルテットからのスペシャルメッセージ

栗コーダーのクリスマス@Bunkyo Civic Hall 2013

2013年12月21日(土) 16:00開演 文京シビックホール 小ホール

シビックメンバーズweb

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