演奏の質を保つ秘訣は「つねに新しい人員を登用すること」だと考えています。
実際、1851年以降ギャルドではオーディションを行い、パリ音楽院やパリ高等音楽学校から常に若い優秀な演奏家を登用してきました。
この曲は今や「古典」として位置づけられている作品です。
1924年以降、ギャルドは頻繁にこの作品を演奏してきました。そういう意味では私達にとって何一つ不明瞭な点のない作品だと言えます。
私は「刺身」が大好きです!
また日本の皆さんの親切な心や、素晴らしい調和によって共存する能力に深い敬意を持っています。
私は音楽に対する実に鋭敏な感性を持つ、ベネズエラの音楽家に感嘆しています。
彼らによって表現される新鮮な芸術性と創造性に、私は無上の喜びを感じます。
ピエール・デュポンはギャルドをシンフォニック・オーケストラとして位置づけた最初の指揮者です。彼はソリスティックで明るく、色彩に富んだ作品を選んでいました。
そして現在のギャルドもまたラヴェル、ドビュッシー、レスピーギといった色彩に富んだ作品を演奏しています。
聴衆の皆さんが私たちの楽団の色彩や音色を愛してくださっていることを嬉しく思います。
私達は常に輝きのある、洗練された響きを探究し、それぞれの楽器の特性を開花させる著名な作曲家のレパートリーを選択するように心がけています。
皆さんと音楽を通して、感情豊かなコミュニケーションがとれるよう、努めたいと思います。
1961年生まれ。パリ音楽院で指揮・オルガン・打楽器を学ぶ。打楽器奏者として、パリ(80年)とジュネーブ(82年)の国際コンクールに入賞。また85年、指揮者の登竜門として名高いブザンソン国際指揮者コンクールで第3位に入賞し、パリ・オペラ座管弦楽団をはじめ国内外のオーケストラを指揮する。1997年3月よりパリ・ギャルド吹奏楽団の第10代楽長(首席指揮者)に指名された。
創設165年を迎える世界の名門吹奏楽団。わが国では一般に"ギャルド"と呼ばれ、その起源は1848年に創設された12名の金管楽器奏者によるファンファーレ隊にまでさかのぼることができる。ギャルドは1867年パリ万国博の時にヨーロッパ各国の軍楽隊の参加によるコンクール(審査員はベルリオーズ、ドリーブ、ビューロー等)で見事1位となり、一躍ヨーロッパの名門吹奏楽団として知られるようになり、その伝統は今日まで受け継がれている。1961年に初来日し、わが国の聴衆に鮮烈な印象を与えた。ギャルドはパリ音楽院で優秀な成績を修めた楽団員によって構成され、またフランス楽壇における著名な音楽家が歴代の指揮者となっていることでも知られている。